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カラーとデザインからファッションまで、ちょっとした気づき

完全、完璧なシルエットに意味はあるのか

Yライン、Iライン、Aライン。

もう皆さんご存知ですよね。

 

結構なサイト、メディアで伝えられていることもあり、今では広く知れ渡っているファッションにおける3つの基本シルエット。

 

Yライン・・・トップスが太い、ボトムスが細い

Iライン・・・トップスもボトムスも細い

Aライン・・・トップスが細い、ボトムスが太い

 

体型を綺麗に見せる効果がある、ということでオシャレな着こなしに役立つ要素となっていますね。

 

Yライン、Iライン、Aラインの考え方自体はもう随分と昔から言い伝えられてきた話なのですが、ここ最近になって何故かこのラインの話をよく見かけるようになっています。ファッションのネタとして使いやすいということもあるのでしょうか。

 

特に今はビッグシルエットブームなこともあって、秋冬アウターの話題になるとパンツはなるべく細いものを使ってYラインを作りましょうという風な展開もよく見受けられますね。

確かにワイドなアウターに、極細パンツでメリハリをつけたシルエットは見栄えが良くなります。太さの異なるパンツで穿き比べてみると、その効果はヒシヒシと感じられるものです。

 

 

ただ、ここで極細パンツでないといけないのか、スキニーでないとYラインは作れないのか、ということではありません。要はトップスが太くて、ボトムスが細ければいいのです。今流行のビッグシルエットアウターならば、普通のストレートシルエットでもYラインが成り立つでしょう。

上下のメリハリがあればシルエット的にスッキリしたものになってくれるということです。

 

しかしネットなどの情報を見ていると、Yラインはとにかく細いパンツを、といった書き方がされているのを見かけることも多いですね。とにかくアウターとの差があればあるほど良い、みたいな。なんと言いますか、シルエットの完成度をパーフェクトにしないと気が済まないって感じがして、そういう意見にはちょっと抵抗を感じてしまうのですが。

 

そもそもファションってそんなにシルエットに気を使わないといけないものなのか?って疑問を感じたりしないですか?

Yライン、Iライン、Aラインは体型を綺麗に見せるシルエットだとは聞きますが、オシャレに必須のシルエットだと聞いた覚えはないのです。

 

そう、つまりYライン、Iライン、Aラインが完璧になったからといってそれでお洒落とは限らないということです。さらに言えば、非の打ち所がないYラインなりAラインなりがあったとして、それがあまりにパーフェクトなシルエットであるが故にダサく感じてしまうこともないこともないかなと。

 

何だか変な言い方になってしまいましたが、つまりシルエットを完璧にしようなどと思い過ぎない方がいいんじゃなかろうか、ということを言いたいのです。何事も程々が一番。でかいアウターに細すぎるピチピチスキニーなんて、冷静に見たら滑稽なものですよ。

 

このイカしたコーデが何ラインかわかりますか?

Iラインの考え方にしても、表現はバラバラです。上下細身のアイテムを使うのがIラインだとしているところもあれば、ジャストサイズで揃えればIラインになるという言い方があったり。また、縦のラインを強調する組み合わせでiラインを作りましょう、ってサイトもありますね。

この辺り、書く人の考え方次第って部分もあるんじゃないかと。そうなるとIラインの正解ってそもそも存在するの?ってことになってきます。

 

シルエットに限らず、完成されたお洒落とか、ファッションを極めるみたいな、変な完璧思考は持たないでおきましょう。完璧を求めると、完璧でないものは全て劣っているように見えてしまうでしょう。物事を優劣でしか見れなくなり、より良い着こなしを探ってみるとか、変化、バリエーションを楽しむといった要素でファッションを捉えることが難しくなります。そしていつしか、ファッションというものに疲れてしまうことになるでしょう。

 

服が好きなら、服をファッションを着こなしを楽しみたいですよね。楽しまなければファッションじゃありません。もちろん着こなしにもルールがあったりしますし、好き勝手に着ればいいってもんじゃないですが、そういった部分を踏まえた上で、人それぞれに個性を発揮した着こなしをするのがいいと思うのです。

 

シルエットにしろ何にしろ、完璧に定義づけられた通りにしなければならないのなら、そこに着る人の好みが入る余地もありませんし、誰もが同じ格好であるべきみたいな、気持ち悪い発想に行き着いてしまうかもしれませんね。

 

「これがオシャレだ」っていう着こなしに皆が飛びついて、同じような服装の人で溢れるいわゆる量産型ファッション。ダサい着こなしの代表例みたいに言われていますが、完璧なファッションを求めることは、結局量産型と同じようなことになってしまうでしょう。

カッコいい着こなしは、着る人の個性や好みが反映されているからカッコいいのです。逆に誰かの真似や、指示通りに合わせただけのコーディネートはどこか虚しさが漂うものです。完璧さにこだわると、個性も好みも捨て去り、「完璧なお手本」の通りにしないと不安で仕方がないということにもなりかねません。

 

オシャレになるには差別化が必要ですと言いながら、一方でガチガチに固めた定義づけで着こなしを指定するような、そんな情報サイトもあるようです。

何がオシャレなのか、どうすれば満足できる着こなしが得られるのか、そんな疑問に対する答えがそもそも存在するのだろうか・・・。

 

人は満足を求めますが、満足を求めるがためにいつまでも満足できないのかもしれません。完璧さを追求しても、たどり着いたパーフェクトなシルエットが実はキモかったみたいな。

そんな時は、気持ち7割でいいんだと、ちょっと肩の力を抜いてみましょう。

 

完璧の、少し手前で、止めてみる

 

完全に到達するまでの伸び代を残したところで止めておくのです。上に行く余裕を残すのです。自分はいつでも素晴らしいシルエットが作れるんだと自信を持っておくだけでいいのです。それが心の豊かさです。ファッションに興味を持ったなら、そんな余裕の持ち方も楽しんでもらいたいと思います。

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シルエットや着こなし方、コーデの組み方、もちろんオシャレな人を参考にするのは大いに結構ですが、自分の感性を大切にしましょう。

Yライン、Iライン、Aラインは完璧にそうしなければならないことではないと認識した上で、その考え方を取り入れてみましょう。

パーフェクトなオシャレは逆にダサいかも、ってな感覚でもっと気楽にファッションを考えてみましょう。

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