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アメカジの罠 ~ オシャレにならない隠れた理由とは

カジュアルといえばアメカジだが

私達がカジュアルなファッションとして真っ先に思い浮かべるのは、おそらくアメカジでしょう。ジーンズ、Tシャツ、チェックシャツにデニムシャツ。そして、スウェットパーカにワーク調ブルゾンなど。

休日に着る服や私服と言えば大概はアメカジになりますし、それが当然のように普段の生活に馴染んでいるものです。

このように日常にすっかり馴染んでいるアメカジスタイルなのですが、これをカッコよく着こなすのがどうも難しい、と思っている人もおられるようですね。

例えば、自分の服装をカッコよくしたいと思って、雑誌で見たデニムやTシャツなどをいくら買っても決してオシャレになってくれない、ということです。「今時のファッションのマストアイテム!」といったノリで紹介されたカットソーやパーカーも、自分が買って着ると何か野暮ったい、という経験が私にもあります。

 

何故でしょう。どうしたら写真で見たようなカッコよさが出せるのでしょうか。いろいろ考えた結果、私なりに気づいたことがあります。

 
別に「モデルと自分とじゃ違いすぎる」とか、そんなものではないのです。雑誌やカタログはそのバックの風景もアメカジに合うような設定です。荒野をまっすぐに走る道路の脇にたたずむ古ぼけたガソリンスタンド、大型バイクが店の前に並んで止まっているバーガーショップ、といったアメリカらしい風景の中で撮影されているからこそ、アメカジというファッションが活きるのです。

その服装をそのままこの日本で街着として使うのが、実はムリがあるのかもしれないという考えに至ったのです。

アメカジがカッコよく着こなせない理由とは

どうしてそう考えたのか、という理由が三つあります。
一つは、今話しましたように、全身アメカジのスタイルはやはりアメリカの土臭いワイルドな大地で過ごすのに最適なものであり、日本の街で見映えするものでないのじゃないか、という点です。

二つ目は、ミックスという考え方です。
例えばスポーツメーカーのウェアをタウンユースする着こなしがあります。ナイキアディダスのウインドブレーカーやランニングウェアなどを、普段着として使うのが流行するときもありますね。しかし、いくらスポーツウェアが流行してるからといって、上下スポーツブランドで揃えてしまうと、単なる運動着となります。
トップスかボトムスか、どれか1アイテムをナイキのものにして、他はデニムとか一般カジュアルなものにしないと、街着にはなりません。

アウトドアブランドのものでも同様ですね。またミリタリーものでも、モッズコートに迷彩柄パンツを合わせるのは控えたいとかいった話はよく出ますし、要するに同系統のアイテムで全身まとめるのは街着に適さない、ということなのです。

三つ目ですが、まず、アメカジもスポーツやミリタリーと同じく一つのカテゴリーであり、そして一つのカテゴリーで上下揃えた着こなしは街着としてふさわしくないということから、アメカジだけのコーディネイトも避けるべきではないか、ということです。


これまでアメカジというのは日本のカジュアルとして当たり前の存在でした。子供の頃からジーパンにTシャツやパーカという格好をして、そのまま大人になっても基本変らない組み合わせがずっと続きます。だから、気づかなかったのです。それが、上下スポーツウェア、上下登山スタイル、上下ミリタリーに準ずるものだということに。


そして少し調べてみたのですが、ネルシャツの由来もワークウェアらしいですね。デニムも当然作業着です。そうなるとアメカジ=作業着的な見方にもなるのです。作業着のままで街を歩いてオシャレとは言われないですね。

 

ミックススタイルのススメ

さて、私達が普通にカジュアルとして親しんできたスタイルが、実は作業着そのものになっているのかもしれない、ということになりました。どうりで、何を買ってもカッコよくならんわけだ、という思いがしてきます。
では、カッコよくしていくためには、どうすればいいのでしょう。それは、スポーツウェアと同様にミックスを意識することです。違う系統のアイテムと組み合わせるのです。

例えば上がテーラードジャケットで下がジーンズという着こなしならスーツスタイルとアメカジのミックスです。白シャツにジーンズでも同様ですね。また、トップスにカットソーを持ってきて下がスラックスという着方もあります。

 

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 こちら、まさにテーラードジャケットとジーンズの組み合わせスタイルです。ジャケットは体にフィットした細身のものを使い、ジーンズはそれほど細くはないもののスリムタイプのシルエットになっていますね。

ジーンズの色落ちが進み、インナーはアメカジでよくあるカットソーです。が、ロールアップして素肌を見せ、さらに革靴を使うことで、すっきりとまとまって見せています。着こなし方次第で、これだけオシャレに見せることができるといういい例ですね。

  

 

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 こちらネルシャツにスウェットパンツを合わせたスタイルです。スウェットパンツを街着にするのも定着し始めていて、来シーズンあたりはもっと多くのブランドが提案しそうです。

どうでしょう、あまり見かけない新鮮さが感じられると思いますし、意外とスッキリまとまっていますね。アメカジとスポーツMIXスタイルの好例です。

 

 

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 もう一点例をあげておきましょう。

チェックシャツに細身のカーゴパンツの組み合わせ。普通のカーゴなら野暮ったくなりますが、ピッタリしたタイプなのできれいめスタイルに見せていますね。このように上下ワークカジュアルアイテムだとしても、シルエットをタイトにすることでコーデネイトのまとまりが出せるのです。

シャツの色合いが落ち着いたものであり、足元と合わせているのもポイントですね。

 


ミックススタイルというものについて例をあげて説明してきました。これらのように、一つのカテゴリーだけでまとめてしまわないことがオシャレにとって肝要です。

そのためには、今までの組み合わせを崩していくことを意識することです。少しずつで良いので、他のカテゴリーとの組み合わせを考えていくようにしていきたいですね。

 

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