2015-2016秋冬シーズンはミリタリーがかなり来るみたいですね。しばらく見なかったM-65ジャケットも新作で見られるようになりましたし、少し前から人気が続くMA-1とともにフライトジャケットの展開も多くありそうです。
その中でN-3Bフライトジャケットは、メンズファッションにおいては名前の知られたアイテムであり、真冬の防寒アイテムとしても頼りになる存在です。
N-3Bフライトジャケット
N-3Bとは
N-3Bとは極寒地用に製作されたアメリカ空軍のフライトジャケットであり、ファーの付いた大きなフードが目立ちます。似たような形状でN-2Bがありますが、N-2Bはパイロット用なので着丈が短く、N-3Bは地上勤務隊員用なので着丈が長いです。N-2BとN-3Bの違いは着丈の長さです。
N-3Bの特徴① 前身頃のファスナーを隠す比翼とボタンのループ止め
quote:https://www.google.co.jpN-3Bの特徴② 寒風をシャットアウトするニットリブと、それを隠すほどの長さにした袖
N-3Bで有名なのはMA-1と同様にALPHA(アルファ)の製品ですね。アメリカ軍が使用するフライトジャケットで最も採用されているのがこのALPHA(アルファ)の製品だということですが、それが本格的といったイメージを持たせることにつながっています。
実際N-3BについてはALPHA(アルファ)の製品が一番多く見かけると思います。ジーンズショップなどでも扱ってますし、価格も比較的手頃なので入手しやすいのですね。
ALPHA(アルファ)のN-3Bフライトジャケット
その他に軍に納入実績のあるブランドとしては、AVIREX(アヴィレックス)とSPIEWAK(スピワック)があり、どちらもALPHA(アルファ)と同様に名前が知られています。
特にAVIREX(アヴィレックス)はファッションブランドとしても人気があり直営店もたくさんあるので、馴染みのある人も多いでしょう。
対してSPIEWAK(スピワック)はALPHA(アルファ)と同様に本格的な造りとなっており、少し値段はしますがALPHA(アルファ)とどちらにするか迷う人も多いようです。ただ流通量が少ないので比較する機会もなく、ALPHA(アルファ)を買うことになる人がほとんどかもしれません。
他にもアメカジ系、ミリタリー系ブランドから重厚な仕様のN-3Bが販売されることもありますね。
ミリタリーブランド以外のN-3B
そしてMA-1と同様に、ミリタリーブランドではない一般のファッションブランドからもそのブランド独自の解釈で製作されたN-3Bがリリースされています。そういったものは、N-3Bの特徴を取り入れた外観をしていますが、細かいディテールなどは製品によってかなり異なってきます。
シルエットはタイトながら原型のイメージを出来る限り残したもの、言われないと気づかないほど形を崩しているが商品名にはN-3Bと入っているもの、N-3Bは本来中綿入りなのですがこれをダウンジャケットにして販売しているものなどなど・・・
つまり、一口にN-3Bといっても、暖かさや着心地など全く違う商品が市場にあるということですね。
quote:https://www.google.co.jpシルエットやサイズ感をタイトにしたもの
せっかくミリタリージャケットを買うのだから原型に近いものがいいと思うのか、カッコ良いと思えたら原型がどうとか別にどうでもいのか、これはもう人それぞれの好みです。どちらがいいとか悪いとかはありません。
多分ですが、ネットでN-3Bはどこのブランドがいいかと尋ねたら、その答えはALPHA(アルファ)社を薦めるものがほとんどかもしれません。
しかしオシャレとかファッションを意識してN-3Bが欲しいのであれば、ファッションブランドから展開されているものにしておいた方が良いでしょう。
ただ一つ言えるのは、N-3Bを求める多くの人が期待しているのは防寒性である、ということについては間違いないでしょう。
ALPHA(アルファ)とのコラボも多い
そしてこれもMA-1と同様ですが、いろいろなブランドがALPHA(アルファ)とコラボしたN-3Bをリリースしています。
ミリタリーものは説得力のある製品を出そうとすればそれなりにノウハウが必要だということですし、中途半端なものでは商品に魅力を持たせることが困難です。本格的なノウハウのあるALPHA(アルファ)と組むことによってその面をクリアすることが出来るということですね。
INDEPENDENT(インディペンデント)とALPHA(アルファ)のコラボN-3B
それとは別に、強力なブランドの個性があったり消費者に認識されるぐらいの特徴があるブランドならば、ミリタリーアイテムに対してもその個性や特徴を注ぎ込んだものを作り上げて、ミリタリーとは違うベクトルでの魅力と説得力を持たせることが可能になるのです。
ミリタリーとは異なる方向でファンをつかむブランドも
N-3Bの着こなし
N-3Bの着こなしについてですが、元々防寒着でありボリュームのあるミリタリーアイテムということから、原型に近い形のものについてはあまりオシャレに着こなそうとは望まない方が幸せになれるでしょう。結局のところ何を合わせても、モッサリした感じは残るものですし、そんなことより寒さを凌げることが大切なのです。
N-3Bのコーデをテーマに写真を並べたサイトもあるのですが、結局のところ単にN-3Bを着た写真だなというだけです。オシャレな着こなしと言われても、オシャレでない着こなしとそれほど変わらないのがN-3Bの持ち味なのかもしれませんね。だからこそ、ミリタリーの流行とは関係なく常に店頭に並び続け、多くの人に愛される冬のアウターとなっているのでしょう。
ミリタリーウェアはあくまで実戦に即した機能を追求したウェアであり、本来風流とかセンスなどとは無縁のものであるはずです。そんなアイテムを使って無理にオシャレにしようとか考えると、いつまでも答えが見つからないまま悩み続けることになります。
そういったことを前提にして、それでも少しはマシに見せることが出来る方法について考えてみましょう。
とにかく普通のジーンズは野暮ったくなります。その野暮ったさを楽しむということでもいいのですが、取りあえずオシャレっぽくしたいと思うならジーンズ以外のもので合わせることを考えましょう。
となるとチノパンはどうかとなりますが、これもありきたりでありN-3Bのモッサリを緩和するどころか、双方で更にモッサリW効果発揮となるでしょう。
ただ確認しておきたいことは、ジーンズやチノパンだと「ダサくなる」と言っているのではありません。あくまで「オシャレに見せる」ことについて語っているのです。
表現として野暮とかモッサリとか使ってますが、それはミリタリーの特性でもあり、「だからダサい」という結論につながるものではありませんね。
N-3Bの着こなし その1
quote:http://www.wegoblog.jp
やはり困ったときは黒スキニーです。下半分をギュッと締めただけで土台が整い、トップスの緩さもカバーする見え方になります。写真では靴も黒にしているので、さらに引き締まった印象にしています。
インナーのシャツも無地のブルーなので落ち着いた印象になっていて、写真で見る限りはN-3Bのミリタリー度を緩和するのに役立っているようです。
N-3Bの着こなし その2
quote:https://www.google.co.jp
その1のように黒スキニーを使うと確かにコーデはマシになります。しかしスキニーばかりに頼るのも何か抵抗を感じるもので、他に選択肢がないか探したくなりますよね。そういったときにはとにかく普段合わせることを考えないようなパンツを試してみるのです。例えばこんなスウェットのように。
意外と合うと思いませんか。ピーコートとスウェットの組み合わせもそうですが、ミリタリー物とスウェットの組み合わせは結構馴染むものです。ミリタリーとスポーツのミックススタイルということで、このコーデをヒントにして、他にもミリタリー物とスポーツウェアのミックスを試してみても面白いと思います。
こちら使っている色は黒とグレーと白のモノトーンにしているところも、スッキリ収まっている理由となっています。ADIDASのラインとインナーのボーダーも上手く合っていて、統一されたスタイルを作っていますね。
N-3Bの着こなし その3
quote:http://zozo.jp
スラックスを街着カジュアルとして使う人も増えてきているようです。ミリタリー物と合わせるのももちろんアリです。スウェットと同様これまであまり見られない組み合わせだけに、ちょっと意外性を感じさせるところがオシャレに見せるポイントとなります。
こちら流行りの半端丈に革靴で下をきれいめに固めることで、ミリタリーとのミックス効果を出してそれなりのコーデに仕上げています。
そしてこのN-3Bですが、前のボタンのところがループ止めになっていません。このように前身頃の比翼があって、全体の雰囲気がN-3Bみたいだったら、N-3Bという名称で販売しているブランドもあります。
N-3Bの着こなし その4
quote:http://wjkhkm.exblog.jp
ミリタリーブランドでないところのN-3Bによるコーデです。
こちら人気ブランドwjkのN-3Bになります。ブランドの冬の定番であり、販売開始後すぐに売り切れてしまうぐらい人気がある商品です。
N-3Bの特徴をしっかり抑え、ポケットの形状も原型に忠実に作られています。しかしそのシルエットはかなりタイトであり、あくまでN-3Bの特徴をデザインに取り入れたブランド独自のコートであるといえます。
なのでミリタリーの持つ野暮ったさはかなり排除され、あくまでオシャレ着として構築されたウェアとなっています。
ここではスリムなパンツですが、ワイドなスラックスでも楽しめそうですね。
ジーンズについても、濃いインディゴのものなら特に問題なく使えそうです。ただ、いくらタイトだとはいえ、N-3Bのディテールである以上はどこかミリタリーのテイストは残るワケです。普通のストレートジーンズなどでは、多少の違和感があるかもしれません。あくまで細身のジーンズを使うほうが無難にまとまるでしょう。
冬の季節、極端に寒い日が続くと思いされるのがN-3Bです。ミリタリーアイテムでありながら、特徴的な外観を持ちながら、何故か身近に感じられるという稀有な存在でもありますが、今後のミリタリートレンドの流れによっては、これから目にする機会がさらに多くなるかもしれませんね。
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