色には派手な色と抑えめな色があります。と言っても赤や黄が派手で、黒やグレーが地味だという話ではありません。同じ赤や青でも派手に感じるものとそうでないものがあるということです。
派手な色をビビッドカラーと言います。トーンはビビッドであり、いわゆる原色カラーです。それに対する抑えめな色としてグレイッシュトーンやペールトーンがあるのですが、近頃これらの色をニュアンスカラーという言い方で表すことがあるみたいです。
ニュアンスカラー・・・調べてみますと、
曖昧な色
グレイッシュな色
スモーキーな(くすんだ調子の)色
はっきりしない微妙な色合い
といったような言葉で説明されていますが、はっきりこれだという定義というのは無さそうですね。
それもそのはず、”ニュアンス”という言葉の意味は、
微妙な意味合い
色や音の微妙な差異
といった、いかにも曖昧なはっきりしないところを差すものであり、だからこそニュアンスカラーの魅力はまさしくその”はっきりしない”ところにあると言えるでしょう。
ニュアンスカラーについて参考サイト
色のいろいろ ニュアンスカラーって何?配色の秘密 | はたらくビビビット
ニュアンスカラーって何色?色も言葉も微妙なニュアンス? | カラリスト中塚陽子の色日記〜配色deセンスアップ! Cocoiro Color〜
ファッションにおけるカラーコーディネートで今、このニュアンスカラーが注目されています。といってもレディースファッションにおいてといった方が良いですが。しかしメンズファッションのコーディネートにも当然使える色の考え方です。
ファッションに限らずインテリアやヘアカラーなどでもニュアンスカラーやそれに類する色合いの人気が高まってもいます。グレイッシュやグレージュといった言葉も聞かれますね。
何色と 呼べばいいのか 曖昧色 ニュアンスカラー 彩度が低い
pic via huffpost
ニュアンスカラーと呼ばれるものの中でも、ファッションに取り入れたいニュアンスカラーというのはグレイッシュな色であり、スモーキーなトーンです。元々色を使った着こなしをするなら気に留めておきたいのが、「グレイッシュトーン」というもの。これは彩度を抑えたトーンであり、そのため主張が強くなくて他の色と馴染みやすいのです。
長くなるので詳しい説明は別の機会にしたいと思いますが、カラーコーディネートを考えるときに重要なのは「トーン」です。トーンをしっかりコントロールできれば色の合わせで失敗することはないと言えます。トーンとは明度と彩度の考え方です。
彩度は右が高く左が低い トーンを意識すれば色使いは変わる
pic via creators-manual
色の三属性という言葉を聞いたことがある人も多いかと思います。色相、彩度、明度ですね。色相は赤とか青とか色そのものの違いと取り敢えず言っておきましょう。しかし同じ赤でも派手な赤もあれば地味目に感じる赤もあるというのは最初に書いた通り。
赤が何故派手に感じるかというと、彩度が高いからです。ついでに明度も低くないからです。たまには赤を取り入れたいけど、気恥ずかしくて勇気が出ないときは、抑え目な赤を使えばいい。それにはグレイッシュなトーンの赤を使う。つまり彩度を抑えた赤を使えば派手すぎることもないし、目立とうとしてると思われるんじゃないかなんて気を揉む必要もなくなるってああなんていいことなの。
赤だけじゃありません。青でもそうですよね。原色の青とかってやっぱり目立つし使いづらい。緑や黄色も原色バリバリなビビッドトーンはどーすんの。逆に言えばグレイッシュなくすんだ色合いの色物ならば全然気負わず着こなせちゃう。
だからニュアンスカラーなのです。はっきりしない色同士なら主張し合わないからどうとでも合わせやすいのです。もちろん黒や白やグレーといったモノトーンコーデにも合いますし、はっきりしないから合わないことは絶対にない。合うとか合わないとかそこら辺は気にしないで組み合わせ出来るのがニュアンスカラーの魅力です。
ということで、脱モノトーンコーデ、色を使ったコーデに挑戦したくなったら、どの色を選ぶかよりもグレイッシュなトーン、燻んだ色合いのものをまず意識してアイテムを探してみてはいかがでしょう。色相よりも彩度と明度。もっと極端に言えば”彩度が低いもの”を選ぶ。これが色を使ったコーディネート攻略に大きな力となってくれることと思います。
ニュアンスカラーは何色の服を着ているかはっきりしないけれど、なんだかオシャレなんだな〜
pic via wear
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黒、白のモノトーンコーデになりがちなのは、黒も白も彩度がない無彩色という色だからです。彩度がないから色の合わせで悩まない。黒と白の間の灰色(グレー)も無彩色であり、そのグレーに限りなく近づいているのがニュアンスカラー。
結局ニュアンスカラー、グレイッシュトーンもモノトーンコーデに近いところをうろうろしているカラーリングということです。だから安心して使えるカラーコーディネートなのですね。
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